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福井県で快適に暮らす!注文住宅における断熱性能の重要性と実践ポイント2025.10.14

1. はじめに:福井で家を建てる意義と断熱性能の重要性

福井県は北陸地方に位置し、冬期には寒さが厳しく、冬季暖房が必須な地域です。一方で梅雨時期を含め、年間を通して湿度が高くなる傾向があります。こうした気候特性を踏まえると、断熱性能気密性能を備えた住宅設計は、快適性・健康・省エネルギー・耐久性すべての面で不可欠です。

多くの方は、注文住宅を検討する際、「デザイン・間取り・コスト」などに意識を向けがちですが、家は「住むための箱」でもあります。その箱の断熱性能が弱ければ、冷暖房効率が悪く、光熱費がかさむだけでなく、結露・カビ・劣化・ヒートショックリスクといった問題を引き起こす可能性があります。

そこで本記事では、福井県という地域特性を踏まえたうえで、断熱性能を重視した注文住宅の考え方・設計ポイント・実例・注意点などを整理し、これから家づくりをされる方にとって「知っておきたい知識の地図」のような内容をお届けしたいと思います。


2. 福井県の気候特性が家に与える影響

湿度・降水量・気温変化

福井県は、全国的にも湿度が高くなる傾向にある地域です。ある建設会社では、「福井の年間平均湿度は 75%以上」であり、全国平均よりも高めである点が、快適性設計上の大きな要因になると指摘しています。
Nagamori

湿気が高いと、家の中に入り込んだ水蒸気が壁内に侵入しやすく、結露発生リスクも高まります。結露が発生すると、木材の腐朽、カビ・ダニの発生、断熱材の性能劣化などを招く恐れがあります。

また、冬期は外気温が低くなるため、断熱性能が弱い住宅では室内が外気温に引っ張られ、暖房効果が薄れてしまいます。逆に夏期は外気の熱が侵入しやすく、冷房効率が落ちてしまうという現象も起こります。

福井県の新基準・取り組み

2025年4月から、福井県では新築住宅において国の省エネ基準(断熱/省エネ性能等級の適合)が義務化されます。これに伴って、福井県は国基準よりも厳しい「等級6」を県の独自基準として設定する方向を打ち出しています。
福井新聞ONLINE+1

また、県が策定した「ふくいエコはぴねす住宅」では、断熱性能・気密性能・防露性能を重視した仕様を基準化し、UA値 ≤ 0.46 W/(m²·K) を断熱性能指標の目安とする規定も掲げています。
福井県公式ウェブサイト

つまり、福井県でこれから注文住宅を建てる際には、これらの地域基準・先端基準を前提に性能設計を進める必要があります。


3. 断熱性能って何? 基本的な考え方と指標

断熱性能とは、熱(熱エネルギー)が建物を通して移動するのをどれだけ抑えるかを表す性能です。ここでは、断熱性能・気密性との関係、代表的な指標について整理します。

熱の移動と断熱の役割

冬季には室内の暖かい空気から外部へ熱が逃げようとする性質があり、夏季には外部の暑い空気が室内に侵入しようとします。これを防ぐために、断熱材や構造の工夫をして、熱の移動を抑えるのが断熱設計です。

ただし、断熱だけでは不十分です。壁や屋根を断熱で覆っても、家に隙間があると空気が出入りしてしまい、熱が逃げたり入ってきたりします。このため、気密性能(隙間を小さくすること)を高めることと、計画的換気を設けることがセットで重要になります。

代表的な断熱・気密指標

以下は、住宅で一般的に使われる代表的な指標です:

指標概要目安・補足
UA(外皮平均熱貫流率)建物の外皮(壁・屋根・床・開口部などの表面全体)を通じた熱の伝わりやすさを表す値。「小さいほど断熱性が高い」。福井県の「ふくいエコはぴねす住宅」では UA値 ≤ 0.46 W/(m²·K) を基準とする。
福井県公式ウェブサイト
C(相当隙間面積)建物の隙間の合計を床面積で割った値。「小さいほど気密性が高い」。たとえば福井県では「1平方メートル当たり1平方センチ以下(1 cm²/m²)」を目標にするべきという案も出ている。
福井新聞ONLINE
断熱等性能等級国の制度で、1~7 の等級で断熱性能をランクづけしたもの。数値が大きいほど断熱性が高い。2025年以降は等級4が最低義務化。福井県では等級6を推奨基準に。
Nagamori+2福井の家づくりは、ここから。 ハウスナリー+2
熱損失係数(Q値など)建物全体で熱が逃げやすさを定量化する指標。設計段階でシミュレーションしてQ値を下げる工夫をする設計者が多い。

これらの指標を設計段階できちんと押さえ、「見える性能」として説明できることが、注文住宅を選ぶ際の信頼性につながります。


4. 注文住宅で断熱性能を確保する設計・素材・工法

ここでは、注文住宅で断熱性能を高めるための具体的な方法、素材、工法、設計上のポイントをご紹介します。

設計段階でのポイント

  1. 間取り・ゾーニング設計
     外壁に接する部屋を減らす、コーナーを少なくする、廊下や吹き抜けの通気設計を工夫するなど、熱損失が少なくなる形状を検討します。
  2. 窓・開口部の最適化
     窓は断熱性が落ちやすい部分です。トリプルガラス、Low-E 複層ガラス、樹脂サッシ、日射遮蔽や庇の設計を活用して適切な窓設計を行うことが肝要です。
  3. 外皮設計の最適化
     屋根・壁・床の断熱仕様、断熱材厚・種類選定、外断熱 or 内断熱併用(W断熱)などを適切に設計する必要があります。
  4. 熱橋設計の抑制
     柱・梁・金物などを断熱層の外に出さず、断熱フィルムや断熱パーツで橋渡しされる熱経路を切断・抑制します。
  5. 日射取得・遮蔽物の活用
     南面を有効に使って冬の日射取得を得る設計、夏場の遮蔽を備える庇設計、植栽活用などで断熱性能を補助します。

断熱材・素材の選び方

  • 吹付け硬質ウレタンフォーム
     隙間なく充填できるため、気密性と断熱密度を確保しやすい。福井県内の工務店でも採用例あり。
    福井建設|注文住宅・自由設計|山形市工務店
  • 現場発泡ウレタン(アイシネンフォームなど)
     透湿性を保ちつつ内部結露を抑える仕様をうたうものもあります。
    Nagamori
  • グラスウール・ロックウール・高性能繊維系断熱材
     適切な厚さ・密度・施工方法を守ることでコストと性能のバランスを取る選択肢になります。
  • セルロースファイバー・羊毛断熱材(サーモウールなど)
     吸放湿性を持ち、結露抑制や室内環境改善に効果を発揮する素材も、健康配慮の観点から注目されています。
    shimizu-kenso.jp
  • 外断熱材・通気胴縁付き外壁設計
     外壁の外側に断熱層を設け、壁体を包み込むような断熱設計も、熱橋軽減・断熱継続性確保に有効です。

工法・施工上の注意

  • W断熱(内断熱+外断熱併用)
     壁の外側と内側に断熱層を設置することで、断熱の継続性と遮熱性を高める方法。ある福井県の工務店ではこの方式を標準仕様として、「魔法瓶のような状態」にすることを目指しています。
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  • 気密処理
     配線、換気ダクト、貫通部などのすき間を徹底的に気密処理する施工が不可欠。気密テープ、気密シート、専用部材の採用などが必要です。
    福井建設|注文住宅・自由設計|山形市工務店
  • 換気システムの設計
     断熱・気密性を高めると自然換気では不足することがあるため、熱交換換気システム(全館換気+熱回収型)が一般的です。
  • 防水・防湿設計
     外壁通気層、透湿防水シート、湿気排出ルート設計などを考慮して、壁体内部に水蒸気が滞留しないように設計を行います。

5. 気密性・換気との関係、結露・湿気対策

断熱性能を高めても、気密性・換気・湿気管理が整っていなければ、結露やカビ、建材劣化などのリスクが残ります。ここではその関係と対策を整理します。

気密性と断熱性の相互補完性

断熱材だけでは熱の伝導を抑えるだけで、空気の流れを制御できません。家に隙間があると、暖かい空気が隙間から逃げたり、冷気が侵入したりします。したがって、隙間を極力少なくする気密性能の施工が必須になります。このため、断熱性能を引き出すには適切な気密設計・施工が前提となります。

福井県の議論では、気密性能として「1 平方センチメートル/平方メートル以下(C値 ≤ 1 cm²/m²)」という目標設定も話題に上がっています。
福井新聞ONLINE

結露リスクと対策

壁体内や屋根内の温度差と水蒸気移動により、結露が発生する可能性があります。結露は断熱材を湿らせ、性能劣化を招き、構造材の腐朽・カビ発生の原因ともなります。

結露対策の設計要素としては、以下が挙げられます:

  • 透湿性を考慮した外壁・断熱材選定
  • 通気層設計(たとえば外壁通気構法)
  • 防湿・気密層・透湿防水シートのバランス設計
  • 室内湿度管理(除湿・換気制御)
  • 熱橋を断つ設計
  • 適正な断熱厚の確保
  • 外気温・内気温差を緩和する断熱継続性設計

換気設計と湿気コントロール

断熱・気密性能が高い住宅では、自然換気だけでは十分な換気が確保できない場合があります。そのため、熱交換型換気システム(全熱交換、顕熱交換など)を導入し、換気によって湿気や空気汚染物質を排出しながら、できるだけ熱をロスしないようにすることが推奨されます。

換気システム設計においては、給気と排気のバランス、ダクト配管の短さ・断熱性、フィルター選定、清掃性も考慮する必要があります。


6. 福井県の独自基準「ふくいエコはぴねす住宅」など最新動向

福井県では、2025年から新築住宅への省エネ基準適合義務化を機に、地域特性を反映した独自基準を策定しています。これが「ふくいエコはぴねす住宅」です。
福井県公式ウェブサイト

「ふくいエコはぴねす住宅」の主な仕様

  • 断熱性能:UA値 ≤ 0.46 W/(m²·K)
  • 気密性能・防露性能も標準仕様に含む
  • その他性能は国の基準を満たすことを要件とする
  • 高性能住宅として、長期的な冷暖房費抑制を強調
  • 初期工事費が一般基準より高くなるが、10年程度で投資回収できると県側も試算しています
    福井新聞ONLINE+1

県としては、断熱性を上げることで冷暖房エネルギーを抑制し、温室効果ガス排出削減目標にも貢献しようという政策意図があります。
kankyo-business.jp

注目すべき動き・競合事例

  • 一部工務店では、最上位等級の 断熱等級7 を標準仕様に掲げる住宅ブランドも出ています(たとえば「健‑Ken‑」仕様など)
    shimizu-kenso.jp
  • 注文住宅ブランドとして、世界基準と断熱性能を結びつけた訴求を行う企業もあり、断熱性を住宅のコア価値として打ち出す流れが強まっています。
    福井の注文住宅・工務店ノークホームズ+1
  • 一部工務店では、断熱・気密性能を前面に出して設計・提案力を強化する戦略を取っており、差別化要素になりつつあります。

こうした動きは、これから注文住宅を検討する施主にとっても、断熱性能を選ぶ際の「ものさし」や比較軸を提供してくれます。


7. 断熱性能のランク・等級の目安とコスト比較

断熱性能を選ぶ際の等級・ランクと、その際に発生するコストと効果(イニシャルコストとランニングコストの関係)について整理します。

断熱等性能等級 1~7 の概要(国内制度)

国が定める「断熱等性能等級」は 1 等級から 7 等級まであります。等級が上がるほど断熱性・気密性が高い設計・仕様を要求されます。
Nagamori+2福井の家づくりは、ここから。 ハウスナリー+2

2025年以降、すべての新築住宅では「等級4」が最低要件となります。
Nagamori+1
将来的には等級5 が最低水準となることも見込まれています。
福井の家づくりは、ここから。 ハウスナリー+1

福井県では、国基準よりも上の「等級6」を目指す動きがあり、実際に県の独自基準等でもこの等級を基準とする案が出ています。
kankyo-business.jp+1

各等級を実現する断熱仕様例(イメージ)

等級断熱仕様のレベル(例示)期待できる断熱性・快適性
等級4(基準適合)壁:高性能グラスウール(厚さ十分)/屋根:断熱仕様/窓:複層ガラス一般的な省エネ住宅レベル、冬寒さを感じやすい場合も
等級5断熱層の厚さアップ、断熱材密度向上、サッシ強化冬暖かく、冷暖房効率が改善される
等級6高性能断熱材、トリプルガラス、気密設計、熱交換換気標準冬の室温確保、ヒートショック対策、ランニングコスト大幅低下
等級7最高性能設計。断熱継続性確保、熱橋最少化、極限性能追求四季快適、省エネルギー性・健康性・耐久性すべて高度な性能を実現可能

(注:仕様例はあくまで概念的なものであり、実際には素材・施工・設計で大きく左右されます)

コストと効果の関係

高断熱仕様を採用すると、初期コスト(材料費・施工費など)は一般仕様よりも高くなる傾向があります。しかし、その支出は長期的に見ると「ランニングコスト削減(冷暖房費)」や「メンテナンス抑制」「健康被害リスク低減」などの還元が期待できます。

福井県側の試算では、等級6 相当の住宅を建てると、国基準よりも建築コストが約 85 万円上乗せになる可能性がある一方で、年間の光熱費削減により10 年前後で投資回収できる見込みという見解が示されています。
福井新聞ONLINE+1

実際のコスト・回収シミュレーションは、住宅の大きさ・地域・仕様・日射条件・住まい方(暖冷房使い方)などに左右されますので、設計段階で複数案を比較することが重要です。


8. 実例紹介:福井県内での高断熱注文住宅事例

(以下はサンプル事例・参照例を含む。実際には御社の事例を差し込んでください。)

事例 A:永森建設による「年中快適」仕様住宅

永森建設が手掛ける住宅では、福井県の気候を見据えて、断熱等性能等級 6 を全棟標準仕様としています。
Nagamori

この住宅では、高透湿性断熱材「アイシネンフォーム」を採用し、水を吸わず溜めず結露しにくい仕様とすることで、壁体内の湿気対策に配慮しています。
Nagamori+1

C値目標も厳しく設定して、隙間を徹底的に抑えた設計を行っており、暖房効率と快適性を両立しています。
Nagamori+1

事例 B:健‑Ken‑仕様 W断熱住宅(福井・敦賀)

ある住宅ブランドでは、W断熱構法(壁の内外両側に断熱層を設ける方式)を標準とし、断熱等級 7 を実現している仕様を打ち出しています。
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この仕様では、全窓にトリプル複合樹脂サッシを採用し、窓の断熱性能と結露抑制性能を高めています。
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このような実例を、御社の施工実績と組み合わせて「事例紹介」ページに掲載すると、ユーザーに対する説得力が格段に上がります。


9. 断熱性能で得られるメリットと注意点

断熱性能を高めることで得られる主なメリットと、検討時に注意すべきポイントを整理します。

主なメリット

  1. 快適性の向上
     室内の温度ムラが少なくなり、どの部屋にいても安心して過ごせる住まいになります。
  2. 冷暖房費の削減
     外気条件の影響を受けにくい家になるため、エアコン・暖房設備の稼働エネルギーを抑制できます。
  3. 健康リスク低減
     ヒートショックや急激な温度変化による健康被害リスクが軽減されます。また、結露・カビを抑制し、アレルギー要因の発生も抑えることが可能です。
  4. 構造・材料の長寿命化
     壁体内の結露・腐朽を抑えることで、躯体・断熱材・下地の劣化リスクを下げ、維持管理コストを低めに抑えられます。
  5. 資産価値・付加価値向上
     高性能住宅としての差別化が可能になり、将来の売却・資産価値維持にも寄与します。

注意点・デメリット

  • 初期コスト上昇
     断熱材・気密施工・仕様グレードの向上に伴い、建築費が上がる可能性があります。
  • 設計・施工の精度必要性
     断熱性能・気密性能を十分に実現するためには、設計段階と施工管理の精度が問われます。施工ミス・気密欠損は性能劣化に直結します。
  • 換気計画が不可欠
     気密を高めると自然換気では空気が滞留しやすくなるため、適切な換気システムと設計が不可欠です。
  • コスト回収の見極め
     高性能化にかかった追加コストが、どの程度で回収できるかを事前にシミュレーションしておく必要があります。

10. まとめと、これから家を建てる方へのアドバイス

福井県で注文住宅を建てる際、「断熱性能」はもはやオプションではなく必須要素です。気候特性を考えると、快適性・健康性・省エネ性・長期耐久性を考えた設計を行わなければ、住んでから後悔が出やすくなります。

以下に、これから家づくりを始める方へのアドバイスをまとめます:

  • 設計段階で断熱・気密の専門視点を持った設計者・工務店を選ぶ
  • UA値・C値などの性能指標を明示して説明できる会社を選定
  • 複数案で初期コスト vs ランニングコストの比較を行う
  • 実例・施工品質・気密テスト(C値測定など)実施の有無を確認
  • 換気システム設計も含めた設計を重視
  • 県の基準(ふくいエコはぴねす住宅など)や将来の省エネ基準変動も見越す

株式会社HimmeLでは、お客様に寄り添ったご提案をさせて頂きます。 お気軽にお問い合わせください。



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